イノベーションとリノベーション。

マイ・インターン(2015)
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季節はもう秋ですね。
こんな季節はのんびり散歩したいとつい思ってしまいます。どこを歩こうかなと考えてすぐ思い浮かぶのが、学生時代に観た『オータム・イン・ニューヨーク』のセントラル・パーク。今となっては映画の内容は覚えていませんが、紅葉の綺麗さに不思議と惹きつけられた記憶が今でもあります。

ニューヨークといえばマンハッタンに代表されるような高層ビルが立ち並ぶオフィス街をイメージしがちですが、ブルックリンをはじめとする下町風情のある区域もあります。

そんなブルックリンが舞台となっているのがこの映画『マイ・インターン』です。

リノベーションが進むブルックリンの街並み

ロバート・デ・ニーロが冒頭ビデオカメラに向かって語る通り、ブルックリンは近年お洒落なお店が多くなってきています。レトロな外観の建築がリノベーションされ、オフィスやギャラリー、お洒落なカフェやレストランなどができ、活気あふれる街になっています。

とはいえ、元々庶民的な街なので都心のような張り詰めた緊張感はなく、程よいゆるさがあるのがブルックリンの魅力の一つです。どこかガサツさがあるんだけど、どこか愛らしい何かがあります。雑然と並べられていても様になってるように見えます。

映画の登場人物たちも皆、どこかゆるいんですよね。というより、なんでもできちゃうスーパーマンみたいなキャラクターが誰1人いないんです。どこか既視感のある人々ばかりです。

アン・ハサウェイ演じるジュールズもバリバリ働くスタートアップ企業の社長ですがどこかおっちょこちょいですし、デ・ニーロ演じるベンも今の時代から取り残されたおじさんです。若い社員やインターンもどこか誇張はされているものの、やはりどこにでもいそうなキャラクターばかりです。

ブルックリンの時代交差を楽しめる作品。

こうした世代の違う登場人物たちが、共に仕事をしていく中で互いに成長していくのがこの映画なのですが、僕たちでも「こういう人いるよね」と思わず思ってしまう人たちを描くのがこの作品を監督したナンシー・マイヤーズは本当に上手です。

膨大な数の良質なクラッシック映画の引き出しを、現代の生活様式の中で描こうとする彼女の作品はどの作品を見ていても清々しいです。

過去と現代を登場人物たちの年齢差、建物や通信技術の変遷を巧みな演出で丁寧に描いています。ノスタルジーに寄るのではなく、あくまで「今」を描いているというのが彼女の本懐なのかなと思っています。もちろん、随所に出てくるクラッシック映画のオマージュなんかを見るとシネフィル的には賛否はあるかもしれませんが、元ネタは何かなと思うでしょうし、映画を起点としてまた別の何かを考えるきっかけになるかもしれません。

今回の『マイ・インターン』でいえば、何故物語の後半にジーン・ケリーの『雨に唄えば』が出てくるのかとか、ベンという古式然とした人物がいなくなった背景を考えてみる、あるいはブルックリンという街の変遷をブルックリンが舞台の昔の映画を見てどう変わったのかなと考えてみたり。実際に現地に行ってみてロケ地の雰囲気を味わってみて、ブルックリンと日本の建築のリノベーションがどう違うのかと思いを馳せるのも良いかもしれません。

ビルディングスロマンの様式を取っているこの映画ですが、登場人物たちだけではなく観ている僕たちもなんだか成長させてくれるような気にさせてくれます。でも、全然気張らずに見れます。これもまたこの作品の良いところです。

秋の夜長に読書も良いですが、映画もまた良いですよ。お好みのビール片手にリラックスした状態で是非観て欲しいです。

\ この場所に行ってみたい!/

マイ・インターン(2015)の作品情報

movie


Runtime121分 
Genreコメディ

Directed byナンシー・マイヤーズ

Castロバート・デ・ニーロ 、アン・ハサウェイ 、 レネ・ルッソ 、 アンダーズ・ホーム 、 アンドリュー・ラネルズ 、 アダム・ディヴァイン 、 セリア・ウェストン 、 ナット・ウルフ 、 リンダ・ラヴィン 、 ザック・パールマン

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